
新卒でシンガポール就職を考えています。実現できますか?

センター
一般的には「就労ビザ」の取得が相当難しいです。
皆さんのバックグラウンド(卒業大学・専攻・即戦力度)によって様々ですが一般的には相当難しく新卒は圧倒的に不利です。
以下はシンガポールの大学を2025年に卒業した新卒の就職データです。
シンガポールの四大新卒就職率(正社員):87%
*就職希望者に対する就職率(進学等ですぐの就職を希望しない卒業生を除く)
このようにシンガポールの四大を卒業したシンガポール人でさえも就職率は決して高くはないことがわかります。
外国人の場合、更に「就労ビザ」というとても高いハードルが加わります。日本人が取得できる就労ビザには「EP(エンプロイメントパス)・Sパスの2種類ありますが、どちらも未経験の新卒の方のビザ取得は簡単ではありません。
EP(エンプロイメントパス)の極めて高い給与ハードル
EPは専門職や管理職向け、いわゆる高度人材向けのビザです。シンガポール人では代替の効かない人材であることが条件であるためとても高い給与規定が設けられています。
四大新卒の23歳がEPを申請する場合、少なくとも以下の月給を得る必要があります。
一般企業 $5600 以上
金融業界 $6200 以上
ちなみにシンガポールの四大卒の初任給の中央値は$4500、EP取得に必要な最低給与を大きく下回っています。
シンガポール国立大学、南洋工科大学といった世界大学ランキングトップクラスの学生たちを上回る給与が求められることになります。
更にEP取得に必要な最低給与額は年齢とともに上昇します。
例えば4~5年の社会人経験を持つ27歳は$6527 です。新卒23歳に比べて+$1000です。
しかし未経験で実力は未知数の新卒に$5600を毎月払うリスクに比べて4-5年の関連経験を持つ27歳に$6527を支払ったほうが良いという判断を多くの企業は下すのではないかと思います。
更に給与額だけでなく「COMPASS」というポイント制度に基づいて判断されます。
給与額・学歴・社員数に対する外国人社員比率・外国人社員の国籍比率の4つの評価項目です。
これらをクリアして新卒の方がEPを取得するのは「即戦力として計算できる能力を持つ」または「学歴を優遇される一部の世界トップ大卒業生」でなければほとんど不可能に近いのが実情です。
Sパスの希少性と採用枠
EPの基準に届かない場合、もう1つの就労ビザ「Sパス」がありますが、こちらは企業毎に「採用枠」が定められていることが大きな障壁になります。
23歳以下の最低給与額は以下、給与額はEPのような大きな壁にはなりません。
一般企業 $3300 以上
金融業界 $3800 以上
大きな障壁は「採用企業のSパス採用枠の有無」です。Sパス採用枠はその企業の国民・永住者の正社員数に応じて割り当てられます。
製造・建設 全社員の15%まで(7人に1人)
その他の企業 全社員の10%まで(10人に1人)
EPの厳格化・高給与化に伴いほとんどの企業はその代替手段としてSパスの枠を使い切っています。枠が空くのはSパスの社員の退職時くらい…というケースが多いです。また例え枠があったとしても、やはり新卒ではなく経験者を雇ったほうが良いと多くの企業は判断すると思います。
以上がシンガポールで外国人の新卒就職が厳しい理由です。
もちろん日本の四大新卒でシンガポールで就職できた方もいます。但しそのほとんどの方は「その人だから就職できた理由」があり、誰にでも当てはまるものではありません。
▽ 弊社公式ブログの記事もぜひ参考にしてください。新卒で海外を目指す大学生に向けた記事です。
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